映画館で休日を

休日が水曜日ならやっぱり映画館に行かないと!
映画観たい欲求が高まって、近所の映画館へと車を走らせた。
目当ての映画館はすっかりシャッター街になってしまった商店街の端っこにひっそりとある。

そう、そう、そういえばこんなビルだったと、
3階の映画館へと上がった。
お目当ての映画は『オードリー・ヘップバーン』。13時40分開演。
ドキュメンタリーの映画を観るのはそういえば初めてだ。自分の中でオードリーは特別な存在だ。ドキュメンタリーに苦手意識があったのは綺麗さっぱり忘れていた。
映画を見終わった頃には、やっぱりオードリーが大好きだと再認識した。
最愛の父親に捨てられながら、利他の精神を待ち誰かを愛することを続けたオードリー。
休みたい、人前に出たくないと願いながら、飢えで苦しむ子供たちの為に自身の知名度を利用して、広告塔として露出し続けたオードリー。

彼女にとっては決して思い通りの人生ではなかっただろうに、オードリーは前を向いて戦うことをやめなかった。
自分がやりたいと思ったことは、誰もが否定してもやり遂げる姿勢を崩さないオードリーはカッコいい。ムーンリバーを口ずさむシーンも彼女の断固とした意見でカットされずに残ったというから、驚きだ。
オードリーのあのアーモンド型のキラッキラッとした黒目がまたさらに一層大好きになった。

オードリーが胃がんで亡くなったくだりは、つぶちゃんと重なってきて泣けてきた。胃がんで苦しかっただろうに、誰にも身体の不調のことを告げずに、世界の子供たちの為に戦うことをやめなかったオードリー。

最期は彼女の子供たちに見守られて、自分は愛されてるってことが自覚できたんじゃないだろうか。
オードリーの最期の瞬間が苦しみではなく、幸せであってほしいと思った。

私も私が好きなものたちに対しては愛することをやめず、愛し続けていきたい。

泊まりたくなるホステル、見ーっけ!

こんなホステルあるんだ!

言ってみれば図書館に泊まるようなものじゃないか。
周囲を飾る壁にはいろんなジャンルの本の表紙たちで埋め尽くされており、その中にこじんまりとある寝床はちょっと押し入れっぽい。

何、この環境!
童心にあっという間にかえれそうだ。
押し入れのようなベッドに、好きな本かかえて朝まで紙のページをめくりたい。
そんな欲求が頭の中でむくむくと沸き起こった。
あくせくお金稼ぐ日常を繰り返している私にとっては久しぶりのワクワクしてくる感覚だ。

これはちょっと泊まりたい。
東京に行ったら是非泊まってみよう。
お気に入りのホステルに泊まって非日常をスタートさせるのだ。

残夢

夢の中でエリザベスカラー姿のつぶちゃんに会った。ご機嫌そうだ。いつものくるんとした翡翠の瞳を真っ直ぐ私に向けてくれている。でも、すんなりと伸びた手足に普段ならお行儀良く絡まっているふわふわの長い尻尾が見当たらない。尻尾は根本から切れていた。私は驚いた。「つぶちゃん、尻尾どうしたの」つぶちゃんはご機嫌な顔をしている。私は「元気なんだね。じゃあ良かった」ってホッとした。そこで目が覚めた。目覚める前に抱きしめて触れ合いたかった。こちらの世界につぶちゃんの温もりはない。でも、あちらで元気に走って飛んで幸せでいてくれたら良いのかな。