残夢

夢の中でエリザベスカラー姿のつぶちゃんに会った。ご機嫌そうだ。いつものくるんとした翡翠の瞳を真っ直ぐ私に向けてくれている。でも、すんなりと伸びた手足に普段ならお行儀良く絡まっているふわふわの長い尻尾が見当たらない。尻尾は根本から切れていた。私は驚いた。「つぶちゃん、尻尾どうしたの」つぶちゃんはご機嫌な顔をしている。私は「元気なんだね。じゃあ良かった」ってホッとした。そこで目が覚めた。目覚める前に抱きしめて触れ合いたかった。こちらの世界につぶちゃんの温もりはない。でも、あちらで元気に走って飛んで幸せでいてくれたら良いのかな。